2026年3月卒業の卒論発表会が開催されました.大変立派な発表でした.おめでとうございます.


中村恭志研究室 東京科学大学 環境・社会理工学院 融合理工学系/地球環境共創コース
Environmental Hydraulics / Computational Fluid Dynamics
2026年3月卒業の卒論発表会が開催されました.大変立派な発表でした.おめでとうございます.

学部の学生さんが研究活動の体験ため,研究室を訪問し,シミュレーションを実行してくださいました.淡水と泥水の流水を想定し,歩行時に加わる力を調査しました.
流速10cm/sの淡水中の歩行動作時
流速10cm/sの泥水中の歩行動作時
郡山で開催された水工学講演会(土木学会)にて,修士過程の学生さんが研究発表を行いました.用水路における事故では体に加わる流体力が増加し,危険性が増すと言われています.研究では様々な用水路幅,水深,流速に対し.網羅的にシミュレーションを実施し,その危険性をまとめました.成果は論文集へ掲載される予定です.素晴らしい発表でした.おつかれさまです!
比較的流れの速い箇所で溺れる原因のひとつに”フット・エントラップメント”があります.流れの速い箇所で不用意に立ちあがろうとすると,水中の岩などに足先が嵌り込み,流れの水圧で水中へ押しつけられる恐れがあります.水難事故の防止には”救命胴衣”を着用すること,それに加え,流れの速い箇所では足先を上げた姿勢”ホワイトウォーター・フローティングポジション”を取ることで”フット・エントラップメント”を避けることができます.
研究室では津波被災時の自動車の漂流・危険性について関心を持って研究を進めています.下記動画は波高20mを仮定したシミュレーション結果です.
水中の岩や樹木,投棄された粗大ゴミなどに足が挟まれた場合,流れの力に抗い立ち上がることができず溺水に至る恐れがあります.このタイプの事故をフット・エントラップメント事故と呼びます.その危険性を周知するため人体と流れの連立シミュレーションを行い,人体に加わる力などを可視化しています.
ホワイトウオーター・フローティング・ポジションはフット・エントラップメントを避ける一つのテクニックです.もし流れに飲まれた場合,足を水面近くまで上げた姿勢で漂流することで,足が水中の障害物に補足される危険を避けることができます.ただし,救命胴衣を着用することが水難事故防止の最も大事な対策であることを忘れないようにしましょう.
滝など高所から落下する流れの研究を進めています.流動モデルの正確さの検証(検証計算)のため,段差を持つ水路(Water cusion)での水路実験の再現を試みています.
公益財団法人 河川財団 は「健全な河川生態系や水循環系の保全・再生、合理的な河川維持管理手法の開発や良好な水辺利用の促進」など,我が国の河川に関わる広範な活動を行なっています.本研究室で行いました溺水シミュレーションが河川財団のYouTubeチャンネルで公開されることになりました.河川での事故の特徴として「速い流れの存在」があります.そのため,流水中に潜む流木など障害物に体が接触した場合,流れにより障害物に押し付けられ,水中で身動きができなくなる事故(ボディ・エントラップメント)が起こることがあります.事故による被害を防止するためには,「水場に近づく場合はライフジャケットを着用する」ことに加え,流れがあるところで水に落ちたときには「膝とつま先を持ち上げた漂流姿勢で流される」ことも重要となります.
河川事故の一つにボディ・エントラップメントがあります.流水中に潜む木など障害物へ体が接触した場合,流水の大きな力で体が障害物へ押し付けられ,身動きが取れぬまま溺水してしまうことがあります.流速2m/sのシミュレーションでは体には実に200kg重程度の力により,体が障害物に押し付けられる結果となりました.