アジア太平洋地域で最大の計算機械工学分野の国際会議 Asian Pacific Congress on Computational Mechanics (APCOM)が12月17日から台湾で開催されたました。雪崩に巻き込まれた人が受ける衝撃力を3次元シミュレーションで解析する研究について修士2年生が発表しました。雪崩先端の衝突で空中に放り投げられるため、人体へ加わる衝撃力は固定構造物に対するものより減少する可能性があります。その一方、空中からは頭部を下に落下するため、頭部へ重大な衝撃を受ける可能性があることを報告しました。
最近の進展
人体ー流体連成モデルDRUMによる計算結果の可視化です。水路内に堰状構造物がある場合、洪水時の流速では簡単に超えて行ってしまうようです。一方、流速がある程度遅い場合には堰下流側の渦に補足され停滞します。
最近の進展
最近の進展
粘土などを含む水は非Newton流体の振る舞いを示すことがあります。そのような水が津波として襲来した際の危険性について研究を進めています。
Best Poster Presentation Awardを学生が受賞
最近の進展2
カンボジアのトンレサップ湖の研究について、カンボジアの首都(プノンペン)で開催される国際会議で学生が発表してくれます。湖内部での流れを解析し、それによる細菌の輸送を検討しようとしています。広大な水域の場合には風により駆動される流れが重要になります。研究では風データの入力の有無による変化も検討しています。
湖全域での細菌の輸送解析(左は風を無視した場合、右は風まで考慮した場合)
湖北部での細菌の輸送解析(左は風を無視した場合、右は風まで考慮した場合)
最近の進展
流れと人のシミュレーションモデルDRUMを用いた研究を来月の学会で発表します。水中では人には大きな力が加わり、流れにより容易に運ばれてしまいます。多少の凸凹は簡単に乗り越えてしまいます。研究では水難事故で被害者の捜索範囲を大凡推測できるように、流速によってどの程度の速さで運ばれるのかをまとめることを目指しています。
3D流動モデルの習得に海外から研究者が滞在
可視化-4
跳水現象により流れは渦を伴い急激に変化します。下の可視化では跳水中での人体模擬モデルの運動を解析したものです。
可視化-3
前回の投稿に引き続きDRUMモデルの可視化結果をお見せします.高速流が水深の深いところに入ると跳水と呼ばれる不連続的な水位変化が生じます.跳水では渦が形成されますが,そこに人が巻き込まれた場合について検討しています.